【債務整理日記|9ページ目】ハリアー引き揚げの朝。駐車場に残った空白――

今回は、愛車ハリアーの引き揚げのことを書きたいと思います

2月17日(月)、弁護士事務所からいつものようにLINEで連絡が入りました。

ハリアーの引き揚げに関する案内がクレジット会社から届いたので、対応してほしい

というものでした。


■「遂に来たか」と「早く終わらせたい」

「ああ、遂に来たか」
正直なところ、そんな気持ちでした。

一方で、別の感情も同時にありました。
「どうせ引き揚げになるのなら、さっさと終わらせてほしい」
いつまでも宙ぶらりんの状態で、気持ちを引きずりたくなかったのです。

ただ、ハリアーには思い入れがありました。
予期していたこととはいえ、割り切れるほど簡単な話ではありません。
胸の奥が、じわっと苦くなるような感覚がありました。


■QRコード3分。簡単すぎる返却手続き

クレジット会社から届いた案内には、QRコードが印刷されていました。
スマートフォンで読み取り、画面の案内に従って入力を進めます。

名前、連絡先、引き揚げ希望日。
特別に難しい項目はなく、注意事項を確認してチェックを入れるだけ。
所要時間は、せいぜい3分ほどでした。

あまりにも簡単でした。
感情の整理が追いつかないまま、手続きだけが先に終わっていきます。

🔍ミニ解説|クレジット会社からの車両返却案内

クレジット会社からの車両返却に関する案内では以下の事項を聞かれました。

  1. 契約者の氏名・生年月日

  2. 入力者と契約者の関係
  3. 車両の登録番号
  4. 車両の引き取り希望日
  5. 希望の時間枠

また、案内文には次のような注意事項が記載されていました。

  • 引き揚げ当日は立ち会いが必要(契約者以外でも可)

  • 車検証・自賠責保険証・リサイクル券の原本を社内に入れておくこと

  • 私物(ETCカードを含む)は全て撤去・抜き取りをしておくこと

  • 後付部品等の取り外しが必要な場合、返却日までに取り外しておくこと

  • ドライブレコーダーの記録媒体(SDカード)は外しておくこと

  • カーナビの個人情報を含むデータはリセットしておくこと

  • 鍵はスペアキーを含めて返却すること

  • 車両前に障害物がないようにしておくこと

■引き揚げ日は3月5日

クレジット会社からの案内には次のように書いてありました。

希望内容に沿えない場合のみ、3日以内(土日除く)にご連絡します。当社より連絡がない場合は、希望日時にて確定となります。

3日を過ぎても特に連絡がなかったので、引き揚げ日は
3月5日(水)9時~12時
で確定しました。

もう「いつか」ではありません。
この日に、ハリアーはなくなります。


■引き揚げ前日の確認電話

前日の3月4日(火)、12時12分。
引き取り業者から確認の電話がありました。

ちょうど昼休みの時間帯でした。
今思えば、私が働いていることを考慮してくれたのだと思います。

声のトーンは落ち着いていて、必要な確認だけを手短に済ませる内容でした。
それだけのやり取りなのに、少しだけ気持ちが楽になりました。


■当日は午前休を取った

当日は、会社に午前休をもらいました。
妻に対応を頼むことも、一瞬は考えました。

ただ、すぐに「それは違う」と思いました。
妻もパート勤務がありますし、
何より、債務整理の結果として行われる愛車の引き揚げを、
妻に任せるのは違う気がしたのです。

ある意味、残酷な工程です。
それを丸投げしてはいけない。
ハリアーの最期は、自分で見届けたい。
そして、見届ける義務がある。
そう思いました。


■予定より早い到着。静かに始まった引き揚げ

3月5日(水)。引き揚げ当日です。
予定では9時以降でしたが、引き取り業者は8時30分頃に到着しました。

少し早い到着でしたが、特に慌てることもありませんでした。
もう、心の準備はできていたつもりです。

手続きは、本当に簡単でした。

まず、車検証の確認。
次に、正副2本のキーの受け渡し。
外装に傷がないかを一緒に確認し、
最後に私物の置き忘れがないかを聞かれました。

レンタカーを返却するのと、ほとんど変わりません。
全体で、10分ほどだったと思います。

驚くほど、あっけないものでした。


■ハリアーが去ったあとに残った、静かすぎる駐車場

業者の方がハリアーに乗り込み、エンジンをかけます。
その音を聞いたとき、
「これで本当に終わるんだな」と、ようやく実感が湧きました。

ハリアーは、そのまま駐車場を出ていきました。
特別な言葉もなく、静かに。

引き揚げが終わったあと、
何もなくなった駐車場を眺めました。

自宅の駐車場は広くありません。
それでも、ハリアーがいなくなった場所は、妙に広く感じられました。
残された自転車には、スペースがあり過ぎるほどでした。

主を失った駐車場の光景は、
想像していた以上に、胸に来るものがありました。


■まとめ

「ああ、これが債務整理なんだ」

頭では分かっていた現実を、
視覚として突きつけられた瞬間でした。

正直に言えば、
この先、本当に債務整理の手続きをやっていけるのか。
少しだけ、自信を失った日でもあります。

それでも、時間は進みます。
生活は続き、手続きも続きます。

この空白と向き合いながら、
前に進むしかありません。

次回は、めげずに中古車購入にチャレンジし、
無事に中古車を手に入れた話を書こうと思います。

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Coming Soon

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