地方銀行は以前から、オーバーバンキングの状態にあるとされています。
その割には再編が進んでいませんが…
そこで今回は、各エリアの地方銀行の将来性を検証してみました。
◆地方銀行の一覧
この記事では、全国地方銀行協会の加盟行(64行)と、第二地方銀行協会の加盟行(38行)を地方銀行として取り上げています。
以下の102行です
本店所在地 | 地方銀行名 | 銀行持ち株会社 (本社所在地) |
地銀協 | 第二地銀協 | |
1 | 北海道 | 北海道銀行 | ほくほくFG(富山県) | 〇 | |
2 | 北海道 | 北洋銀行 | 〇 | ||
3 | 青森県 | 青森銀行 | 〇 | ||
4 | 青森県 | みちのく銀行 | 〇 | ||
5 | 秋田県 | 秋田銀行 | 〇 | ||
6 | 秋田県 | 北都銀行 | フィディアHD(宮城県) | 〇 | |
7 | 山形県 | 荘内銀行 | フィディアHD(宮城県) | 〇 | |
8 | 山形県 | 山形銀行 | 〇 | ||
9 | 山形県 | きらやか銀行 | じもとHD(宮城県) | 〇 | |
10 | 岩手県 | 岩手銀行 | 〇 | ||
11 | 岩手県 | 東北銀行 | 〇 | ||
12 | 岩手県 | 北日本銀行 | 〇 | ||
13 | 宮城県 | 七十七銀行 | 〇 | ||
14 | 宮城県 | 仙台銀行 | じもとHD(宮城県) | 〇 | |
15 | 福島県 | 東邦銀行 | 〇 | ||
16 | 福島県 | 福島銀行 | 〇 | ||
17 | 福島県 | 大東銀行 | 〇 | ||
18 | 群馬県 | 群馬銀行 | 〇 | ||
19 | 群馬県 | 東和銀行 | 〇 | ||
20 | 栃木県 | 足利銀行 | めぶきFG(東京都) | 〇 | |
21 | 栃木県 | 栃木銀行 | 〇 | ||
22 | 茨城県 | 常陽銀行 | めぶきFG(東京都) | 〇 | |
23 | 茨城県 | 筑波銀行 | 〇 | ||
24 | 埼玉県 | 武蔵野銀行 | 〇 | ||
25 | 千葉県 | 千葉銀行 | 〇 | ||
26 | 千葉県 | 千葉興業銀行 | 〇 | ||
27 | 千葉県 | 京葉銀行 | 〇 | ||
28 | 東京都 | きらぼし銀行 | 東京きらぼしFG(東京都) | 〇 | |
29 | 東京都 | 東日本銀行 | コンコルディアFG(東京都) | 〇 | |
30 | 東京都 | 東京スター銀行 | 〇 | ||
31 | 神奈川県 | 横浜銀行 | コンコルディアFG(東京都) | 〇 | |
32 | 神奈川県 | 神奈川銀行 | 〇 | ||
33 | 新潟県 | 第四銀行 | 第四北越FG(新潟県) | 〇 | |
34 | 新潟県 | 北越銀行 | 第四北越FG(新潟県) | 〇 | |
35 | 新潟県 | 大光銀行 | 〇 | ||
36 | 山梨県 | 山梨中央銀行 | 〇 | ||
37 | 長野県 | 八十二銀行 | 〇 | ||
38 | 長野県 | 長野銀行 | 〇 | ||
39 | 富山県 | 北陸銀行 | ほくほくFG(富山県) | 〇 | |
40 | 富山県 | 富山銀行 | 〇 | ||
41 | 富山県 | 富山第一銀行 | 〇 | ||
42 | 石川県 | 北國銀行 | 〇 | ||
43 | 福井県 | 福井銀行 | 〇 | ||
44 | 福井県 | 福邦銀行 | 〇 | ||
45 | 静岡県 | 静岡銀行 | 〇 | ||
46 | 静岡県 | スルガ銀行 | 〇 | ||
47 | 静岡県 | 清水銀行 | 〇 | ||
48 | 静岡県 | 静岡中央銀行 | 〇 | ||
49 | 岐阜県 | 大垣共立銀行 | 〇 | ||
50 | 岐阜県 | 十六銀行 | 〇 | ||
51 | 愛知県 | 愛知銀行 | 〇 | ||
52 | 愛知県 | 名古屋銀行 | 〇 | ||
53 | 愛知県 | 中京銀行 | 〇 | ||
54 | 三重県 | 三重銀行 | 三十三FG(三重県) | 〇 | |
55 | 三重県 | 百五銀行 | 〇 | ||
56 | 三重県 | 第三銀行 | 三十三FG(三重県) | 〇 | |
57 | 滋賀県 | 滋賀銀行 | 〇 | ||
58 | 京都府 | 京都銀行 | 〇 | ||
59 | 大阪府 | 関西みらい銀行 | 関西みらいFG(大阪府) | 〇 | |
60 | 大阪府 | 池田泉州銀行 | 池田泉州HD(大阪府) | 〇 | |
61 | 奈良県 | 南都銀行 | 〇 | ||
62 | 和歌山県 | 紀陽銀行 | 〇 | ||
63 | 兵庫県 | 但馬銀行 | 〇 | ||
64 | 兵庫県 | みなと銀行 | 関西みらいFG(大阪府) | 〇 | |
65 | 鳥取県 | 鳥取銀行 | 〇 | ||
66 | 島根県 | 山陰合同銀行 | 〇 | ||
67 | 島根県 | 島根銀行 | 〇 | ||
68 | 岡山県 | 中国銀行 | 〇 | ||
69 | 岡山県 | トマト銀行 | 〇 | ||
70 | 広島県 | 広島銀行 | 〇 | ||
71 | 広島県 | もみじ銀行 | 山口FG(山口県) | 〇 | |
72 | 山口県 | 山口銀行 | 山口FG(山口県) | 〇 | |
73 | 山口県 | 西京銀行 | 〇 | ||
74 | 徳島県 | 阿波銀行 | 〇 | ||
75 | 徳島県 | 徳島大正銀行 | トモニHD(香川県) | 〇 | |
76 | 香川県 | 百十四銀行 | 〇 | ||
77 | 香川県 | 香川銀行 | トモニHD(香川県) | 〇 | |
78 | 愛媛県 | 伊予銀行 | 〇 | ||
79 | 愛媛県 | 愛媛銀行 | 〇 | ||
80 | 高知県 | 四国銀行 | 〇 | ||
81 | 高知県 | 高知銀行 | 〇 | ||
82 | 福岡県 | 福岡銀行 | ふくおかFG(福岡県) | 〇 | |
83 | 福岡県 | 筑邦銀行 | 〇 | ||
84 | 福岡県 | 西日本シティ銀行 | 西日本FHD(福岡県) | 〇 | |
85 | 福岡県 | 北九州銀行 | 山口FG(山口県) | 〇 | |
86 | 福岡県 | 福岡中央銀行 | 〇 | ||
87 | 佐賀県 | 佐賀銀行 | 〇 | ||
88 | 佐賀県 | 佐賀共栄銀行 | 〇 | ||
89 | 長崎県 | 十八銀行 | ふくおかFG(福岡県) | 〇 | |
90 | 長崎県 | 親和銀行 | ふくおかFG(福岡県) | 〇 | |
91 | 長崎県 | 長崎銀行 | 西日本FHD(福岡県) | 〇 | |
92 | 熊本県 | 肥後銀行 | 九州FG(熊本県) | 〇 | |
93 | 熊本県 | 熊本銀行 | ふくおかFG(福岡県) | 〇 | |
94 | 大分県 | 大分銀行 | 〇 | ||
95 | 大分県 | 豊和銀行 | 〇 | ||
96 | 宮崎県 | 宮崎銀行 | 〇 | ||
97 | 宮崎県 | 宮崎太陽銀行 | 〇 | ||
98 | 鹿児島県 | 鹿児島銀行 | 九州FG(熊本県) | 〇 | |
99 | 鹿児島県 | 南日本銀行 | 〇 | ||
100 | 沖縄県 | 琉球銀行 | 〇 | ||
101 | 沖縄県 | 沖縄銀行 | 〇 | ||
102 | 沖縄県 | 沖縄海邦銀行 | 〇 |
地銀同士の経営統合が少しずつ進んでいて、地銀が関係する銀行持ち株会社は15社あります。
ちょっと面白いのは、北都銀行(秋田県)と荘内銀行(山形県)の持ち株会社であるフィディアHDの本社が、宮城県仙台市にあること。
仙台は東北の中心都市である点と、地元色を消して他の銀行が参加しやすくする狙いです
同じ理由でしょう、常陽銀行(茨城県)、足利銀行(栃木県)の持ち株会社・めぶきFGの本社も東京。
横浜銀行主導のコンコルディアFGも、本社は横浜ではなく、東京に置かれています。
◆都道府県ごとに地銀の将来性を判定
また、この記事では、2018年4月に金融庁の有識者会議が出した「地域金融の課題と競争のあり方」を参考としています。
この資料によると、地域の金融機関が2行存続できるのが10府県、1行存続できるのが13道府県、1行も存続できないのが23県に及ぶとされました。(東京都は対象外)
対象外 | 2行存続 | 1行存続 | 存続不可能 | |
1 | 東京都 | 宮城県 | 北海道 | 青森県 |
2 | 埼玉県 | 山形県 | 秋田県 | |
3 | 千葉県 | 岩手県 | 群馬県 | |
4 | 神奈川県 | 福島県 | 栃木県 | |
5 | 静岡県 | 茨城県 | 山梨県 | |
6 | 愛知県 | 新潟県 | 富山県 | |
7 | 大阪府 | 長野県 | 石川県 | |
8 | 広島県 | 滋賀県 | 福井県 | |
9 | 福岡県 | 京都府 | 岐阜県 | |
10 | 鹿児島県 | 兵庫県 | 三重県 | |
11 | 愛媛県 | 奈良県 | ||
12 | 熊本県 | 和歌山県 | ||
13 | 沖縄県 | 鳥取県 | ||
14 | 島根県 | |||
15 | 岡山県 | |||
16 | 山口県 | |||
17 | 徳島県 | |||
18 | 香川県 | |||
19 | 高知県 | |||
20 | 佐賀県 | |||
21 | 長崎県 | |||
22 | 大分県 | |||
23 | 宮崎県 |
この資料と財務データをもとに、各都道府県で生き残れる銀行とそうでない銀行を判定していきます
◆今後も生き残る地銀と淘汰される地銀
Ⅰ.北海道地方
①北海道
北海道は1行存続できる都道府県ですが、2行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
北海道銀行 | 4兆7904億円 | 78億2200万円 | 8.98% | 将来性あり |
北洋銀行 | 8兆7142億円 | 75億8300万円 | 12.97% | 将来性あり |
北海道銀行は、富山の北陸銀行と経営統合しており、経営基盤を北海道だけに依存していません。
北洋銀行は、第二地銀の中で最大規模を誇り、自己資本比率12.97%と良好です。
Ⅱ.東北地方
②青森県
青森県は地銀の存続が難しい都道府県ですが、2行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
青森銀行 | 2兆3942億円 | 20億9700万円 | 9.31% | 将来性なし |
みちのく銀行 | 2兆0043億円 | -3億7600万円 | 7.64% | 将来性なし |
青森銀行、みちのく銀行ともに現状での存続は難しく、他県の地銀との経営統合が必要だと思われます。
③秋田県
秋田県は地銀の存続が難しい都道府県ですが、2行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
秋田銀行 | 2兆5453億円 | 28億0100万円 | 11.30% | 将来性なし |
北都銀行 | 1兆2223億円 | 15億0900万円 | 10.31% | 将来性あり |
北都銀行は山形県の荘内銀行と経営統合しており、経営基盤を秋田県だけに依存していません。
秋田銀行は、北都銀行または他県の地銀との経営統合が必要だと思われます。
財務体質は良好なのですが、それだけでは…
④山形県
山形県は1行存続できる都道府県ですが、3行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
荘内銀行 | 1兆1610億円 | 15億9600万円 | 9.38% | 将来性あり |
山形銀行 | 2兆1786億円 | 30億4200万円 | 11.22% | 将来性あり |
きらやか銀行 | 1兆2607億円 | 6億2200万円 | 8.10% | 将来性あり |
荘内銀行は、秋田県の北都銀行と経営統合しており、経営基盤を山形県だけに依存していません。
山形銀行は、規模・収益力共に問題なく、自己資本比率11.22%と良好。
きらやか銀行も、宮城県の仙台銀行と経営統合しており、経営基盤を山形県だけに依存していません。
⑤岩手県
岩手県は1行存続できる都道府県ですが、3行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
岩手銀行 | 2兆8936億円 | 39億2000万円 | 11.90% | 将来性あり |
東北銀行 | 0兆8286億円 | 12億4600万円 | 8.34% | 将来性なし |
北日本銀行 | 1兆3469億円 | 14億9400万円 | 9.27% | 将来性なし |
岩手銀行は、規模・収益力共に問題なく、自己資本比率11.90%と良好。
東北銀行と北日本銀行は、岩手銀行または他県の地銀との経営統合が必要だと思われます。
⑥宮城県
宮城県は2行存続できる都道府県ですが、ちょうど2行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
七十七銀行 | 7兆2892億円 | 154億7800万円 | 10.22% | 将来性あり |
仙台銀行 | 1兆0553億円 | 5億8200万円 | 8.59% | 将来性あり |
七十七銀行、仙台銀行ともに将来性ありと判断されます。
⑦福島県
福島県は1行存続できる都道府県ですが、3行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
東邦銀行 | 5兆0773億円 | 38億3300万円 | 8.69% | 将来性あり |
福島銀行 | 0兆7289億円 | 2億7300万円 | 8.18% | 将来性なし |
大東銀行 | 0兆7508億円 | 6億3900万円 | 9.22% | 将来性なし |
東邦銀行は、規模・収益力が他の2行を圧倒しています。
福島銀行と大東銀行は、東邦銀行または他県の地銀との経営統合が必要だと思われます。
Ⅲ.関東地方
⑧群馬県
群馬県は地銀の存続が難しい都道府県ですが、2行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
群馬銀行 | 6兆8119億円 | 170億3200万円 | 12.97% | 将来性なし |
東和銀行 | 2兆0016億円 | 177億3700万円 | 9.60% | 将来性なし |
群馬銀行、東和銀行ともに現状での存続は難しく、他県の地銀との経営統合が必要だと思われます。
⑨栃木県
栃木県は地銀の存続が難しい都道府県ですが、2行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
足利銀行 | 5兆6684億円 | 98億6400万円 | 8.51% | 将来性あり |
栃木銀行 | 2兆7008億円 | 21億1000万円 | 11.35% | 将来性なし |
足利銀行は、茨城県の常陽銀行と経営統合しており、経営基盤を栃木県だけに依存していません。
栃木銀行は、足利銀行または他県の地銀との経営統合が必要だと思われます。
⑩茨城県
茨城県は1行存続できる都道府県ですが、2行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
常陽銀行 | 8兆6895億円 | 229億4400万円 | 11.96% | 将来性あり |
筑波銀行 | 2兆2687億円 | 12億9900万円 | 8.55% | 将来性なし |
常陽銀行は、規模・収益力共に問題なく、自己資本比率11.96%と良好。
栃木銀行は、常陽銀行または他県の地銀との経営統合が必要だと思われます。
⑪埼玉県
埼玉県は2行存続できる都道府県ですが、地銀が1行しかありません。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
武蔵野銀行 | 4兆1792億円 | 48億6200万円 | 8.26% | 将来性あり |
武蔵野銀行は、規模・収益性ともに問題なく、将来性ありと判断されます。
埼玉には、都市銀行として埼玉りそな銀行が存在しますが、マーケットが大きいため問題ありません。
⑫千葉県
千葉県は2行存続できる都道府県ですが、3行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
千葉銀行 | 12兆3153億円 | 396億7600万円 | 12.61% | 将来性あり |
千葉興業銀行 | 2兆5295億円 | 42億9100万円 | 8.57% | 将来性なし |
京葉銀行 | 4兆6663億円 | 60億4200万円 | 10.98% | 将来性あり |
千葉銀行は、規模・収益性ともに問題なく、自己資本比率12.61%と良好。
残り2行を比較すると、規模・収益性・自己資本比率すべてで京葉銀行に軍配が上がります。
千葉興業銀行は、千葉銀行または京葉銀行あるいは他県の地銀との経営統合が必要だと思われます。
⑬東京都
東京都はマーケットが大きいため「地域金融の課題と競争のあり方」の対象外とされています。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
きらぼし銀行 | 4兆5925億円 | 35億8600万円 | 8.37% | 将来性あり |
東日本銀行 | 1兆6544億円 | -14億1100万円 | 7.98% | 将来性あり |
東京スター銀行 | 1兆8524億円 | 62億7000万円 | 9.65% | 将来性あり |
きらぼし銀行、東日本銀行、東京スター銀行ともに、成長余力は十分にあります。
⑭神奈川県
神奈川県は2行存続できる都道府県ですが、ちょうど2行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
横浜銀行 | 13兆8345億円 | 437億1400万円 | 14.47% | 将来性あり |
神奈川銀行 | 0兆4358億円 | 7億4800万円 | 8.20% | 将来性あり |
横浜銀行は、規模・収益性ともに問題なく、自己資本比率14.47%と最高クラス。
相対的に、神奈川銀行の財務データは見劣りしますが、マーケット的には将来性ありと判断されます。
Ⅳ.中部地方
⑮新潟県
新潟は1行存続できる都道府県ですが、3行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
第四銀行 | 4兆6887億円 | 94億6300万円 | 9.07% | 将来性あり |
北越銀行 | 2兆4992億円 | 45億5400万円 | 8.85% | 将来性あり |
大光銀行 | 1兆3469億円 | 14億6900万円 | 8.96% | 将来性なし |
第四銀行と北越銀行は経営統合しており、ともに将来性ありと判断されます。
大光銀行は、第四北越FGあるいは他県の地銀との経営統合が必要だと思われます。
⑯山梨県
山梨県は地銀の存続が難しい都道府県ですが、1行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
山梨中央銀行 | 2兆8944億円 | 34億7700万円 | 12.96% | 将来性なし |
山梨中央銀行は、他県の地銀との経営統合が必要だと思われます。
⑰長野県
長野県は1行存続できる都道府県ですが、2行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
八十二銀行 | 6兆7386億円 | 168億0600万円 | 20.71% | 将来性あり |
長野銀行 | 1兆0404億円 | 11億6500万円 | 9.85% | 将来性なし |
八十二銀行は、財務内容が最上位クラスで、将来性ありと判断されます。
長野銀行は、八十二銀行または他県の地銀との経営統合が必要だと思われます。
⑱富山県
富山県は地銀の存続が難しい都道府県ですが、3行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
北陸銀行 | 6兆4727億円 | 99億1500万円 | 8.92% | 将来性あり |
富山銀行 | 0兆4570億円 | 14億6400万円 | 8.41% | 将来性なし |
富山第一銀行 | 1兆1695億円 | 26億8500万円 | 11.46% | 将来性なし |
北陸銀行は、北海道の北海道銀行と経営統合しており、経営基盤を富山県だけに依存していません。
富山銀行と富山第一銀行は、北陸銀行または他県の地銀との経営統合が必要だと思われます。
⑲石川県
石川県は地銀の存続が難しい都道府県ですが、1行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
北國銀行 | 3兆4650億円 | 83億3900万円 | 11.92% | 将来性なし |
北國銀行は、他県の地銀との経営統合が必要だと思われます。
⑳福井県
福井県は地銀の存続が難しい都道府県ですが、2行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
福井銀行 | 2兆3152億円 | 25億8900万円 | 8.67% | 将来性なし |
福邦銀行 | 0兆4204億円 | 6億3800万円 | 7.84% | 将来性なし |
福井銀行と福邦銀行は、北陸銀行または他県の地銀との経営統合が必要だと思われます。
㉑静岡県
静岡県は2行存続できる都道府県ですが、4行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
静岡銀行 | 9兆9382億円 | 293億5800万円 | 16.07% | 将来性あり |
スルガ銀行 | 3兆1649億円 | 193億8800万円 | 9.23% | 将来性あり |
清水銀行 | 1兆3892億円 | 24億9700万円 | 9.17% | 将来性なし |
静岡中央銀行 | 0兆6265億円 | 16億6000万円 | 10.73% | 将来性なし |
地銀の雄・静岡銀行は、規模・収益力ともに問題なく、自己資本比率は16.07%と良好。
スルガ銀行はシェアハウス融資でつまづきましたが、財務データでは他の2行より優位性があります。
清水銀行と静岡中央銀行は、県内または他県の地銀との経営統合が必要だと思われます。
㉒岐阜県
岐阜県は地銀の存続が難しい都道府県ですが、2行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
大垣共立銀行 | 5兆0494億円 | 48億6400万円 | 7.96% | 将来性なし |
十六銀行 | 5兆5668億円 | 91億6800万円 | 8.59% | 将来性なし |
大垣共立銀行と十六銀行は、他県の地銀との経営統合が必要だと思われます。
㉓愛知県
愛知県は2行存続できる都道府県ですが、3行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
愛知銀行 | 2兆8065億円 | 25億3800万円 | 10.30% | 将来性あり |
名古屋銀行 | 3兆4499億円 | 40億5400万円 | 12.43% | 将来性あり |
中京銀行 | 1兆7916億円 | 21億3600万円 | 8.25% | 将来性なし |
規模や収益性、自己資本比率を比較すると、愛知銀行と名古屋銀行に優位性があります。
中京銀行は、県内または他県の地銀との経営統合が必要だと思われます。
㉔三重県
三重県は地銀の存続が難しい都道府県ですが、3行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
三重銀行 | 1兆6960億円 | 32億6600万円 | 7.69% | 将来性なし |
百五銀行 | 4兆8624億円 | 69億4800万円 | 9.88% | 将来性なし |
第三銀行 | 1兆8321億円 | 27億9000万円 | 8.06% | 将来性なし |
三重銀行と第三銀行は経営統合していますが、なおも経営基盤を三重県に依存しています。
百五銀行を含め、他県の地銀との経営統合が必要だと思われます。
Ⅴ.近畿地方
㉕滋賀県
滋賀県は1行存続できる都道府県ですが、ちょうど1行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
滋賀銀行 | 4兆8273億円 | 59億0500万円 | 15.94% | 将来性あり |
滋賀銀行は財務データも良好であり、将来性ありと判断されます。
㉖京都府
京都府は1行存続できる都道府県ですが、ちょうど1行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
京都銀行 | 6兆9754億円 | 168億3300万円 | 11.52% | 将来性あり |
京都銀行は財務データも良好であり、将来性ありと判断されます。
㉗大阪府
大阪府は2行存続できる都道府県ですが、ちょうど2行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
関西みらい銀行 | 7兆2920億円 | 94億2100万円 | 8.66% | 将来性あり |
池田泉州銀行 | 4兆9929億円 | 13億8700万円 | 8.58% | 将来性あり |
関西みらい銀行、池田泉州銀行ともに、将来性ありと判断されます。
㉘奈良県
奈良県は地銀の存続が難しい都道府県ですが、1行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
南都銀行 | 5兆0078億円 | 78億5900万円 | 9.46% | 将来性なし |
南都銀行は、他府県の地銀との経営統合が必要だと思われます。
㉙和歌山県
和歌山県は地銀の存続が難しい都道府県ですが、1行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
紀陽銀行 | 3兆9596億円 | 152億5700万円 | 9.93% | 将来性なし |
紀陽銀行は、他府県の地銀との経営統合が必要だと思われます。
㉚兵庫県
兵庫県は1行存続できる都道府県ですが、2行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
但馬銀行 | 1兆0229億円 | 7億6700万円 | 8.05% | 将来性あり |
みなと銀行 | 3兆3435億円 | 23億8200万円 | 6.64% | 将来性あり |
但馬銀行は、規模でみなと銀行に劣りますが、財務内容に優位性があります。
みなと銀行は、大阪府の関西みらい銀行と経営統合しており、経営基盤を兵庫県だけに依存していません。
Ⅵ.中国地方
㉛鳥取県
鳥取県は地銀の存続が難しい都道府県ですが、1行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
鳥取銀行 | 0兆9203億円 | 11億6400万円 | 8.27% | 将来性なし |
鳥取銀行は、他県の地銀との経営統合が必要だと思われます。
㉜島根県
島根県は地銀の存続が難しい都道府県ですが、2行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
山陰合同銀行 | 3兆7998億円 | 92億2900万円 | 13.65% | 将来性なし |
島根銀行 | 0兆3602億円 | -19億5900万円 | 6.29% | 将来性なし |
山陰合同銀行、島根銀行ともに、他県の地銀との経営統合が必要だと思われます。
㉝岡山県
岡山県は地銀の存続が難しい都道府県ですが、2行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
中国銀行 | 6兆4752億円 | 122億4400万円 | 13.62% | 将来性なし |
トマト銀行 | 1兆1427億円 | 5億3100万円 | 8.09% | 将来性なし |
中国銀行、トマト銀行ともに、他県の地銀との経営統合が必要だと思われます。
㉞広島県
広島県は2行存続できる都道府県ですが、ちょうど2行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
広島銀行 | 7兆3384億円 | 194億7000万円 | 10.86% | 将来性あり |
もみじ銀行 | 2兆9202億円 | 36億0500万円 | 7.80% | 将来性あり |
広島銀行、もみじ銀行ともに、将来性ありと判断されます。
㉟山口県
山口県は地銀の存続が難しい都道府県ですが、2行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
山口銀行 | 4兆9450億円 | 167億7800万円 | 16.88% | 将来性あり |
西京銀行 | 1兆4758億円 | 18億9100万円 | 7.98% | 将来性なし |
山口銀行はもみじ銀行、北九州銀行と経営統合しており、経営基盤を山口県だけに依存していません。
西京銀行は、山口銀行または他県の地銀との経営統合が必要だと思われます。
Ⅶ.四国地方
㊱徳島県
徳島県は地銀の存続が難しい都道府県ですが、2行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
阿波銀行 | 2兆7609億円 | 82億9800万円 | 10.46% | 将来性なし |
徳島大正銀行 | 1兆5194億円 | 38億3200万円 | 8.59% | 将来性あり |
徳島大正銀行は、香川銀行と経営統合しており、経営基盤を徳島県だけに依存していません。
阿波銀行は、徳島大正銀行または他県の地銀との経営統合が必要だと思われます。
㊲香川県
香川県は地銀の存続が難しい都道府県ですが、2行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
百十四銀行 | 4兆1385億円 | 48億4000万円 | 8.78% | 将来性なし |
香川銀行 | 1兆5443億円 | 24億8200万円 | 9.49% | 将来性あり |
香川銀行は、徳島大正銀行と経営統合しており、経営基盤を香川県だけに依存していません。
百十四銀行は、香川銀行または他県の地銀との経営統合が必要だと思われます。
㊳愛媛県
愛媛県は1行存続できる都道府県ですが、2行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
伊予銀行 | 5兆2886億円 | 149億8900万円 | 14.89% | 将来性あり |
愛媛銀行 | 2兆2569億円 | 33億6600万円 | 7.92% | 将来性なし |
伊予銀行は、収益力・自己資本比率ともに地銀トップレベルであり、将来性ありと判断されます。
愛媛銀行は、伊予銀行または他県の地銀との経営統合が必要だと思われます。
㊴高知銀行
高知県は地銀の存続が難しい都道府県ですが、2行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
四国銀行 | 2兆6033億円 | 43億9100万円 | 9.25% | 将来性なし |
高知銀行 | 0兆9451億円 | 17億2500万円 | 9.58% | 将来性なし |
四国銀行、高知銀行ともに、他県の地銀との経営統合が必要だと思われます。
Ⅷ.九州沖縄地方
㊵福岡県
福岡県は2行存続できる都道府県ですが、5行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
福岡銀行 | 10兆5831億円 | 305億4400万円 | 9.31% | 将来性あり |
筑邦銀行 | 0兆6926億円 | 7億7100万円 | 7.54% | 将来性なし |
西日本シティ銀行 | 8兆0588億円 | 122億0700万円 | 9.60% | 将来性あり |
北九州銀行 | 1兆0133億円 | 17億2800万円 | 11.02% | 将来性あり |
福岡中央銀行 | 0兆4838億円 | 4億0300万円 | 7.25% | 将来性なし |
規模・収益力・財務内容から判断して、優位性があるのは福岡銀行と西日本シティ銀行です。
北九州銀行は、山口銀行・もみじ銀行と経営統合しており、経営基盤を福岡県だけに依存していません。
筑邦銀行と福岡中央銀行は、県内または県外の地銀との経営統合が必要だと思われます。
㊶佐賀県
佐賀県は地銀の存続が難しい都道府県ですが、2行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
佐賀銀行 | 2兆2451億円 | 17億1400万円 | 8.23% | 将来性なし |
佐賀共栄銀行 | 0兆2368億円 | 5億8000万円 | 8.49% | 将来性なし |
佐賀銀行と佐賀共栄銀行は、県外の地銀との経営統合が必要だと思われます。
㊷長崎県
長崎県は地銀の存続が難しい都道府県ですが、3行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
十八銀行 | 2兆5509億円 | 8億4000万円 | 10.77% | 将来性あり |
親和銀行 | 2兆2005億円 | 25億2600万円 | 9.78% | 将来性あり |
長崎銀行 | 0兆2404億円 | 0億1000万円 | 8.56% | 将来性あり |
十八銀行と親和銀行は、福岡銀行と経営統合しており、経営基盤を長崎県に依存していません。
長崎銀行も西日本シティ銀行と経営統合しています。
㊸熊本県
熊本県は1行存続できる都道府県ですが、2行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
肥後銀行 | 4兆4944億円 | 114億4200万円 | 10.64% | 将来性あり |
熊本銀行 | 1兆4363億円 | 21億4000万円 | 9.56% | 将来性あり |
肥後銀行は規模・収益性・財務内容ともに良好で、将来性ありと判断されます。
熊本銀行は福岡銀行と経営統合しており、経営基盤を熊本県だけに依存していません。
㊹大分県
大分県は地銀の存続が難しい都道府県ですが、2行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
大分銀行 | 2兆7767億円 | 29億2100万円 | 9.93% | 将来性なし |
豊和銀行 | 0兆5286億円 | 7億9400万円 | 8.95% | 将来性なし |
大分銀行、豊和銀行ともに、県外の地銀との経営統合が必要だと思われます。
㊺宮崎県
宮崎県は地銀の存続が難しい都道府県ですが、2行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
宮崎銀行 | 2兆4290億円 | 51億1200万円 | 8.21% | 将来性なし |
宮崎太陽銀行 | 0兆6459億円 | 7億6100万円 | 10.01% | 将来性なし |
宮崎銀行、宮崎太陽銀行ともに、県外の地銀との経営統合が必要だと思われます。
㊻鹿児島県
鹿児島県は2行存続できる都道府県ですが、ちょうど2行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
鹿児島銀行 | 3兆8813億円 | 83億8500万円 | 10.47% | 将来性あり |
南日本銀行 | 0兆7434億円 | 11億3900万円 | 8.44% | 将来性あり |
鹿児島銀行、南日本銀行ともに、将来性ありと判断されます。
㊼沖縄県
沖縄県は1行存続できる都道府県ですが、3行の地銀があります。
地方銀行名 | 預金量 2019/9期 |
経常利益 2019/9期 |
自己資本比率 2019/9期 |
判定 |
琉球銀行 | 2兆2038億円 | 34億4800万円 | 8.47% | 将来性あり |
沖縄銀行 | 2兆0761億円 | 29億1200万円 | 10.03% | 将来性なし |
沖縄海邦銀行 | 0兆6940億円 | 4億0900万円 | 8.16% | 将来性なし |
琉球銀行と沖縄銀行は、僅差ではありますが、預金量と収益力で琉球銀行に優位性があります。
沖縄銀行と沖縄海邦銀行は、琉球銀行または県外の地銀との経営統合が必要だと思われます。
◆まとめ
という訳で今回は、地方銀行の将来性を検証してまいりました。
まとめると、地銀102行のうち、
- 将来性あり 49行
- 将来性なし 53行
となっています。
今後、地銀同士の経営統合は、ますます加速していきそうですね。
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