住宅ローンを検討するとき、候補として出てくるのは、都市銀行、ネット銀行、地方銀行などですよね。
今回は、都市銀行とネット銀行の住宅ローン金利をランキング形式でご紹介していきます。
地方銀行の住宅ローンについてはこちら
◆都市銀行やネットバンクなど13社
この記事でご紹介するのは、以下の13の金融機関です。
銀行名 | 区分 | |
1 | みずほ銀行 | 都市銀行 |
2 | 三菱UFJ銀行 | 都市銀行 |
3 | 三井住友銀行 | 都市銀行 |
4 | りそな・埼玉りそな銀行 | 都市銀行 |
5 | ジャパンネット銀行 | ネット銀行 |
6 | ソニー銀行 | ネット銀行 |
7 | 楽天銀行 | ネット銀行 |
8 | 住信SBIネット銀行 | ネット銀行 |
9 | auじぶん銀行 | ネット銀行 |
10 | イオン銀行 | 流通系銀行 |
11 | 三井住友信託銀行 | 信託銀行 |
12 | 新生銀行 | 旧長信銀 |
13 | ARUHI | 住宅ローン専門金融機関 |
りそな銀行と埼玉りそな銀行は、本来は別の銀行ですが、住宅ローンの内容が全く同じなので、ひとつにまとめました。
ARUHIは銀行ではありませんが、専門企業として住宅ローンを供給しているので、記事に含めています。
◆住宅ローンランキング【変動金利】
それでは早速、住宅ローン金利のランキングをご紹介します。
金利が低い順に並べています。
変動金利からどうぞ
銀行名 | 商品名 | 変動金利 | |
1位 | auじぶん銀行 | 住宅ローン | 0.380% |
2位 | ジャパンネット銀行 | 住宅ローン | 0.399% |
3位 | 住信SBIネット銀行 | ネット専用住宅ローン | 0.428% |
4位 | りそな・埼玉りそな銀行 | 融資手数料型 | 0.429% |
5位 | 三井住友信託銀行 | 住宅ローン | 0.445% |
6位 | 新生銀行 | パワースマート住宅ローン | 0.450% |
7位 | ソニー銀行 | 変動セレクト住宅ローン | 0.457% |
8位 | イオン銀行 | 住宅ローン金利プラン | 0.470% |
9位 | 三井住友銀行 | WEB申込専用住宅ローン | 0.475% |
10位 | みずほ銀行 | ネット住宅ローン | 0.525% |
10位 | 三菱UFJ銀行 | ネット専用住宅ローン | 0.525% |
12位 | 楽天銀行 | 住宅ローン(金利選択型) | 0.527% |
13位 | ARUHI | ARUHI 変動S | 0.700% |
※金利は2020年5月時点で、公式HPで確認できる最優遇金利
首位はauじぶん銀行の住宅ローンです。
デフォルトで0.410%ですが、KDDIが提供する「じぶんでんき」を契約すると、0.380%となります。
2位のジャパンネット銀行は、付帯条件なしで0.399%という低さ。
これに、がん保障50%をつけると+0.1%、がん保障100%は+0.2%、11疾病保障は+0.3%上乗せされます。
3位の住信SBIネット銀行は、借り換え限定の金利です。
住宅を新規に購入する場合は、0.457%(+0.029%)と高くなります。
住信SBIとしては、借り換えのお客さんの方がウェルカムなのでしょう
◆住宅ローンランキング【固定金利】
続いて、固定金利のランキングです
固定金利は期間を選ぶことができますが、選ばれることの多い「10年固定金利」で比べています。
銀行名 | 商品名 | 10年固定金利 | |
1位 | auじぶん銀行 | 住宅ローン | 0.520% |
2位 | ソニー銀行 | 固定セレクト住宅ローン | 0.550% |
3位 | イオン銀行 | 住宅ローン金利プラン | 0.570% |
4位 | りそな・埼玉りそな銀行 | 融資手数料型 | 0.645% |
5位 | 三井住友信託銀行 | 住宅ローン | 0.620% |
5位 | ジャパンネット銀行 | 住宅ローン | 0.620% |
7位 | 三菱UFJ銀行 | ネット専用住宅ローン | 0.690% |
8位 | みずほ銀行 | ネット住宅ローン | 0.750% |
9位 | 新生銀行 | パワースマート住宅ローン | 0.800% |
10位 | 楽天銀行 | 住宅ローン(金利選択型) | 0.966% |
11位 | ARUHI | ARUHI 変動S | 1.070% |
12位 | 三井住友銀行 | WEB申込専用住宅ローン | 1.100% |
13位 | 住信SBIネット銀行 | ネット専用住宅ローン | 1.110% |
※金利は2020年5月時点で、公式HPで確認できる最優遇金利
首位は変動金利と同じく、auじぶん銀行です。
優遇金利を受けるには「じぶんでんき」の契約が条件という点も、変動金利と同じですね。
2位のソニー銀行は新規購入限定の金利で、借り換えの方が高くなります(+0.05%)。
3位のイオン銀行は借り換え限定の金利で、新規購入の方が高くなります(+0.05%)。
金利の設定は、銀行によって考え方が異なるのですね
◆各銀行の住宅ローンを比較
ランキングでは単純に、最優遇の金利だけを比べてきました。
しかし実際には、疾病保障であったり手数料であったり、検討すべき項目があります。
もう少し各銀行の住宅ローンを深堀してみましょう。
Ⅰ.みずほ銀行
商品名 | 変動金利 | 10年 固定金利 |
融資事務 手数料 |
一部繰上 返済手数料 |
全額返済 手数料 |
ネット住宅ローン | 0.525% | 0.750% | 不明 | 0円 | 33,000円 |
まず最初は、銀行コードも「0001」と一番早い、みずほ銀行です。
この記事でご紹介しているのは「ネット利用」の住宅ローンであり、「店舗相談型」だと金利が0.1%高くなります。
疾病保険は、
- 8大疾病補償プラスがんサポートプラン(保険料方式)
- がん団信(+0.15%)
を選択可能。
「8大疾病」の方は保険料方式なので、保険だけ中途解約が可能です
Ⅱ.三菱UFJ銀行
商品名 | 変動金利 | 10年 固定金利 |
融資事務 手数料 |
一部繰上 返済手数料 |
全額返済 手数料 |
ネット専用 住宅ローン |
0.525% | 0.690% | 融資金額の2.2% | 0円 | 16,500円 |
ご紹介しているのはネット専用の住宅ローンで、「店舗相談型」だと+0.1%となるのはみずほ銀行と同じですね。
疾病保険は、7大疾病保障付住宅ローン ビッグ&セブン〈Plus〉が準備されていて、
- 3大疾病保障充実タイプ(+0.30%)
- 安心の保険料タイプ(保険料支払型)
と、2つのタイプを選ぶことができます。
Ⅲ.三井住友銀行
商品名 | 変動金利 | 10年 固定金利 |
融資事務 手数料 |
一部繰上 返済手数料 |
全額返済 手数料 |
WEB申込専用 住宅ローン |
0.475% | 1.100% | 融資金額の2.2% | 0円 | 5,500円 |
この記事でご紹介しているのは、変動は「最後までずーっと引き下げプラン」、固定は「最初にぐぐっと引き下げプラン」です。
いずれもWEB申込専用の住宅ローンであり、「住宅ローン審査申込アプリ」をダウンロードしてアプリから申し込む必要があります。
疾病保険は、
- 日常のケガ・病気保障特約(+0.10%)
- 8大疾病保障付住宅ローン(+0.30%)
を用意。
1、2の契約者は奥さま保障特約(女性特有のがんと診断されたら保険金100万円)が無償で付加されます。
Ⅳ.りそな・埼玉りそな銀行
商品名 | 変動金利 | 10年 固定金利 |
融資事務 手数料 |
一部繰上 返済手数料 |
全額返済 手数料 |
融資手数料型 | 0.429% | 0.645% | 融資金額の2.2% | 0円 | 変動 11,000円 固定 33,000円 |
ご紹介しているのは金利が低い「融資手数料型」。
別に、繰上完済に有利な「保証料一括前払い型」と、初期費用を抑えた「保証料金利上乗せ型」があります。
疾病保険は、
- 3大疾病保障特約(+0.25%)
- 特定状態保障特約付住宅ローン「団信革命」(+0.30%)
がオプションで選べます。
「団信革命」を選択すると、さらに△0.05%の金利優遇が受けられるので、実質は団信革命の一択でしょう
Ⅴ.ジャパンネット銀行
商品名 | 変動金利 | 10年 固定金利 |
融資事務 手数料 |
一部繰上 返済手数料 |
全額返済 手数料 |
住宅ローン | 0.399% | 0.620% | 融資金額の2.2% | 0円 | 33,000円 |
ネット専業のジャパンネット銀行は、商品構成がシンプルで分かりやすい一方で、疾病保険は充実しています。
- がん50%保障団信(+0.10%)
- がん100%保障団信(+0.20%)
- 11疾病保障団信(+0.30%)
- ワイド団信(+0.30%)
がん50%保障とは、がんと診断確定されたら住宅ローン残高が「半分」に。
がん100%保障は、がんの診断で住宅ローンが「0円」になり、給付金特約もついてきます。
ワイド団信とは、健康上の理由で一般団信に加入できない人でも加入しやすいよう、引受基準を緩和したプランです。
Ⅵ.ソニー銀行
商品名 | 変動金利 | 10年 固定金利 |
融資事務 手数料 |
一部繰上 返済手数料 |
全額返済 手数料 |
セレクト住宅ローン | 0.457% | 0.550% | 融資金額の2.2% | 0円 | 0円 |
ソニー銀行の住宅ローンは、金利が低く、各種手数料も無料または低額の項目が多いです。
オリコン顧客満足度調査で、9年連続No.1に輝いています
疾病保険の上乗せ幅も低いですね。
- がん50%保障特約付き団信(上乗せなし)
- がん100%保障特約付き団信(+0.10%)
- 3大疾病保障特約付き団信(+0.20%)
- 生活習慣病入院保障特約付き団信(+0.20%)
- 引受基準緩和型団信(+0.20%)
Ⅶ.楽天銀行
商品名 | 変動金利 | 10年 固定金利 |
融資事務 手数料 |
一部繰上 返済手数料 |
全額返済 手数料 |
住宅ローン (金利選択型) |
0.527% | 0.966% | 330,000円 | 0円 | 0円 |
楽天銀行住宅ローンの大きな特徴は、定額の33万円という融資事務手数料。
ほとんどの銀行が「融資額×2.2%」なので、融資3000万円の融資なら66万円になります。
これを30年ローンで考えると、金利のおおよそ0.15%に当たるんですね
融資金額が大きくなるほど、定額の事務手数料は魅力だと思います。
疾病保険も充実しています。
- 50% 保障がん団信(上乗せなし)
- 100% 保障がん団信(+0.20%)
上記いずれにも就業不能保障特約がついており、仕事ができない状態が16日以上続いていると、毎月の返済が最大36カ月間免除されます。
Ⅷ.住信SBIネット銀行
商品名 | 変動金利 | 10年 固定金利 |
融資事務 手数料 |
一部繰上 返済手数料 |
全額返済 手数料 |
ネット専用 住宅ローン |
0.428% | 1.110% | 融資金額の2.2% | 0円 | 33,000円 |
住信SBIネット銀行は、三井住友信託銀行とSBIホールディングスが共同で設立するネット銀行です。
価格.com 住宅ローン人気ランキング1位に選ばれました!
疾病保険については、
- 全疾病保障(上乗せなし)
- ガン診断給付金特約(女性限定)(上乗せなし)
となっており、金利に上乗せするタイプはありません。
全疾病保障は、働けなくなった場合の「就業不能信用費用保険金」と、就業不能が長期化した場合の「債務繰上返済支援保険金」が用意されています。
Ⅸ.auじぶん銀行
商品名 | 変動金利 | 10年 固定金利 |
融資事務 手数料 |
一部繰上 返済手数料 |
全額返済 手数料 |
住宅ローン | 0.380% | 0.520% | 融資金額の2.2% | 0円 | 33,000円 |
変動も固定もナンバー1に輝いたのが、auじぶん銀行。
携帯のauと三菱UFJ銀行が共同出資する、インターネット専業銀行です。
ご紹介している金利は前述のとおり「じぶんでんき」をセットした場合の金利ですね
金利が低いだけでなく、疾病保険についても、
- がん50% 保障団信(上乗せなし)
- がん100% 保障団信(+0.20%)
- 11疾病保障団信(+0.30%)
- ワイド団信(+0.30%)
と、充実しています。
Ⅹ.イオン銀行
商品名 | 変動金利 | 10年 固定金利 |
融資事務 手数料 |
一部繰上 返済手数料 |
全額返済 手数料 |
住宅ローン 金利プラン |
0.470% | 0.570% | 融資金額の2.2% | 0円 | 55,000円 |
イオン銀行は、「新たな業態の銀行」の中でもっとも多く有人店舗を展開しており、個人ローンにも力を入れています。
流通系銀行のうち、住宅ローンを扱っているのはイオン銀行のみです
疾病保険は、
- ガン保障特約付住宅ローン(+0.1%)
- 8疾病保障プラス付住宅ローン(+0.3%)
の2パターン。
「8疾病保障」の方には失業信用費用保険(失業したら最長6カ月分を保障)が付加されているのが特徴的ですね。
さらに+0.05%で居住不能信用費用保険(地震や家事などで家に住めなくなったら最長6カ月分を保障)が用意されています。
Ⅺ.三井住友信託銀行
商品名 | 変動金利 | 10年 固定金利 |
融資事務 手数料 |
一部繰上 返済手数料 |
全額返済 手数料 |
住宅ローン 家計応援プラン |
0.445% | 0.620% | 融資金額の2.2% | 0円 | 22,000円 |
ご紹介している商品は「住宅ローン家計応援プラン」。
- 三井住友信託ダイナースクラブカードセット(△0.01%)
- NISA口座申し込み(△0.01%~△0.02%)
- 投資信託自動購入プラン(△0.03%)
上記を組み合わせて、最大△0.03%の優遇金利を受けることができます。
疾病保険は、
- 八大疾病保障(ライトプラン)50%給付型(+0.1%)
- 八大疾病保障(ライトプラン)100%給付型(+0.2%)
- 全入院保障付八大疾病保障(充実プラン)50%給付型(+0.15%)
- 全入院保障付八大疾病保障(充実プラン)100%給付型(+0.3%)
- 八大疾病保障(ガン診断一時金付)50%給付型(+0.1%)
- 八大疾病保障(ガン診断一時金付)100%給付型(+0.2%)
があり、20歳~45歳の人は1~4を、46歳~55歳の人は5~6を選択することができます。
Ⅻ.新生銀行
商品名 | 変動金利 | 10年 固定金利 |
融資事務 手数料 |
一部繰上 返済手数料 |
全額返済 手数料 |
パワースマート 住宅ローン |
0.450% | 0.800% | 融資金額の2.2% | 0円 | 165,000円 |
ご紹介している変動金利は「変動フォーカス」という商品です。
これとは別に、変動金利が0.65%となる代わりに、融資事務手数料が定額(55,000円~165,000円)となるプランもあります。
また、上記とは別に、
- 新規購入の方で
- 自己資金10%以上を用意できる方で
- 固定金利タイプを選んだ方
については、金利が△0.05%優遇となります。
団信や付帯サービスは、金利上乗せでなく事務手数料方式となっています
55,000円 | 110,000円 (安心パック) |
165,000円(安心パックW) | 165,000円(安心パックS) | |
一般団信 (団体信用生命保険) |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
安心保障付団信 (団体信用介護保障保険) |
- | 〇 | 〇 | 〇 |
コントロール返済 (元金据置サービス) |
- | 〇 | 〇 | 〇 |
病児保育サービス 家事代行・ハウスクリーニングサービス |
- | - | 〇 | - |
自然災害時債務免除特約 | - | - | - | 〇 |
2.2%の事務手数料方式の方は、上から3つ(団体信用生命保険、安心保障付団信、コントロール返済)を利用できます。
新生銀行の住宅ローンは「金利+諸費用が魅力の住宅ローン」というアンケートでNo.1となっています
XIII .ARUHI
商品名 | 変動金利 | 10年 固定金利 |
融資事務 手数料 |
一部繰上 返済手数料 |
全額返済 手数料 |
ARUHI 変動S | 0.700% | 1.070% | 融資金額の2.0% | 0円 | 50,000円 |
ARUHIは住宅ローン専門の金融機関です。
以前はグッドローンという会社名でしたね
この記事では、変動金利と10年固定金利を比較しているので、ARUHIはそこまで上位に来ていません。
ARUHIはどちらかといえば、フラット35など超長期固定金利に強みがあるのです。
フラット35では9年連続でシェアNo.1です!
参考までに、数社のフラット35金利を比較しておきます。
商品名 | 15~20年 | 21~35年 | 融資率 | |
ARUHI | スーパーフラット9 | 1.23% | 1.25% | 90%以内 |
ARUHI | スーパーフラット8 | 1.20% | 1.20% | 80%以内 |
ARUHI | スーパーフラット7 | 1.15% | 1.15% | 70%以内 |
ARUHI | スーパーフラット6 | 1.10% | 1.10% | 60%以内 |
みずほ銀行 | フラット35 | 1.35% | 1.42% | 90%以内 |
楽天銀行 | フラット35 | 1.23% | 1.30% | 90%以内 |
◆まとめ
という訳で今回は、都市銀行とネット銀行の住宅ローン金利を紹介してきました。
最後に、13社の平均値を出してみます。
変動金利 | 10年固定金利 | |
13社平均 | 0.480% | 0.770% |
やはり地方銀行と比べると、全体的に金利が低いですね。
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