今回は債務整理に関していただいた質問に答えていきます。
債務整理にかかる費用の相場を知りたい!何にどれくらいのお金がかかりますか?
◆債務整理にかかる費用の種類
債務整理に関する費用には、次のようなものがあります
1⃣法律事務所に払う費用
相談料
1時間あたり5,000円~10,000円が相場ですが、借金の相談は無料のところが多いです。
着手金
事件の成否に関係なく、着手時に支払う費用です。
報酬金
事件が成功に終わった場合、事件終了の段階で支払う費用です。
減額報酬
貸金業者と交渉して元本を減額できた場合に発生する成功報酬です。
過払金報酬
過払い金の返還に成功した場合に発生する成功報酬です。
送金代行手数料
各債権者への送金を法律事務所へ委託する場合の手数料です。送金の一元管理や債権者と直接関わらずに済むというメリットがあります。
2⃣裁判所に払う費用
申立手数料
民事訴訟費用等に関する法律で定められる費用です。
官報掲載料
自己破産と個人再生の場合は官報に住所氏名が掲載されますが、そのための費用です。
予納郵券
債権者などに書類を送るための費用です。
管財人費用
自己破産で破産管財人が選任された場合、破産管財人(弁護士)に対して支払う報酬です。
再生人費用
個人再生で個人再生委員が選任された場合、個人再生委員に対して支払う報酬です。
◆債務整理にかかる費用の相場
債務整理には4つの方法があります。
そして、かかる費用はそれぞれの方法によって異なります。
①任意整理 | ②自己破産 | ③個人再生 | ④特定調停 |
1社あたり5万円~10万円 | 同時廃止:30万円〜50万円 管財人選任:50万円~70万円 |
再生委員なし:50万円~60万円 再生委員選任:70万円~80万円 |
数千円~ |
項目ごとに見ていきましょう。
①任意整理
任意整理 | |
相談料 | 無料 |
着手金 | 1社あたり2万円~5万円 |
報酬金 | 1社あたり2万円~5万円 |
減額報酬 | 減額金額の10% |
過払金報酬金 | 通常:回収額の20% 裁判:回収額の25% |
送金代行手数料 | 1社あたり1,000円 |
申立手数料 | – |
官報掲載料 | – |
郵券代 | – |
管財人費用 | – |
再生委員費用 | – |
実費 | 旅費・宿泊費・日当 |
(合計) | 1社あたり5万円~10万円 |
任意整理は、裁判所を通さずに債務者と貸金業者が交渉して、利息などをカットする方法です
知識や経験があれば債務者個人でもできますが、通常は弁護士や司法書士へ交渉を依頼します。
このため、裁判所費用はかからず、弁護士などへの報酬が費用の中心となります。
②自己破産
自己破産 | |
相談料 | 無料 |
着手金 | 0~30万円 |
報酬金 | 0~20万円 |
減額報酬 | – |
過払金報酬金 | – |
送金代行手数料 | – |
申立手数料 | 1,000円~1,500円程度 |
官報掲載料 | 10,000円~20,000円程度 |
郵券代 | 3,000〜5,000円程度 |
管財人費用 | 20万円~30万円 |
再生委員費用 | – |
実費 | 旅費・宿泊費・日当 |
(合計) | 同時廃止:30万円〜50万円 管財人選任:50万円~70万円 |
自己破産は裁判所を通す手続きで、養育費や税金などを除き、全ての借金をゼロにするという手続きです
債務者個人が手続きすることもできますが、裁判所の煩雑な手続きや平日の出頭などの負担が大きいため、通常は専門家へ依頼します。
このため手続き費用は、裁判所に関するものと弁護士に対するもので、まとまった費用が必要となります。
③個人再生
個人再生 | |
相談料 | 無料 |
着手金 | 0~30万円 |
報酬金 | 0~40万円 |
減額報酬 | – |
過払金報酬金 | – |
送金代行手数料 | – |
申立手数料 | 1万円程度 |
官報掲載料 | 10,000円~20,000円程度 |
郵券代 | 3,000〜5,000円程度 |
管財人費用 | – |
再生委員費用 | 15万円~25万円 |
実費 | 旅費・宿泊費・日当 |
(合計) | 再生委員なし:50万円~60万円 再生委員選任:70万円~80万円 |
個人再生は裁判所に再生計画の認可決定を受け、借金を大幅に減額してもらう手続きです
債務者個人が手続きすることもできますが、裁判所の煩雑な手続きや平日の出頭などの負担が大きいため、通常は専門家へ依頼します。
このため手続き費用は、裁判所に関するものと弁護士に対するもので、まとまった費用が必要となります。
④特定調停
特定調停 | |
相談料 | – |
着手金 | – |
報酬金 | – |
減額報酬 | – |
過払金報酬金 | – |
送金代行手数料 | – |
申立手数料 | 500円/社 |
官報掲載料 | – |
郵券代 | 432円/社 |
管財人費用 | – |
再生委員費用 | – |
実費 | – |
(合計) | 数千円~ |
特定調停は裁判所を通す手続きで、調停委員が債務者と債権者から話を聞いて和解を目指すものです
債務者個人が手続きすることが多く、費用はほとんどかかりません。
◆まとめ
という訳で今回は「債務整理かかる費用はどれくらい?」という疑問にお答えしてきました。
結論はこうなります
- 任意整理…1社あたり5万円~10万円
- 自己破産…同時廃止:30万円〜50万円、管財人選任:50万円~70万円
- 個人再生…再生委員なし:50万円~60万円、再生委員選任:70万円~80万円
- 特定調停…数千円~
借金問題はとにかく早く解決することが大切なので、一人で悩まず、専門家へ相談するところから始めましょう。
安価でおすすめの法律事務所をまとめているので、参考にされてください。
これらの記事が、借金に悩む皆さんの役に立てば幸いです✨
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